社労士と弁護士との違い

労災に遭った際、被害者が相談できる専門家としては、社会保険労務士(社労士)と弁護士がいます。
社労士は、労働関連法令や社会保障法令に基づく書類等の作成代行等を行い、また企業を経営して行く上での労務管理や社会保険に関する相談・指導を行う事を職業とする為の資格です。つまり、専ら労災を未然に防ぐための指導や環境づくりが社労士の役割といえます。

そして、労災に遭われた方が社労士に相談した場合、社労士は、労災申請の代行を行います。具体的には、労災保険給付の請求書類を作成してくれることとなります。また、労災の認定内容に不服がある際の、審査請求についても書面の作成を代行してくれます。

しかし、社労士には、原則として法律行為の代理業務を行う権限はありません。

つまり、労働災害の被災者を代理して、労働審判の手続きを代行したり、会社に対する損害賠償請求をすることができないこととなります。
また、損害賠償請求ができない以上、最終的に損害賠償請求をするに至った場合どの程度の賠償が見込めるか、そもそも請求は認められるのかといった法律判断をすることができません。これは将来的に被害者がどの程度の救済を受けられる見込みがあるのかを、事前に説明できないことを意味します。

これに対して、弁護士は労災が発生した後の解決が役割となります。したがって、社労士とは異なり、手続きのほか、法律行為の一切についても被害者に代行して行うことができます。また、損害賠償請求についても専門的な判断が可能となるため、あらかじめ将来的な見通しを被害者に説明することができます。

これらの違いから、万が一労災に遭われた場合には、社労士ではなく弁護士に相談することが重要です。