後遺障害認定|醜状障害

醜状障害

醜状障害は、①外貌の醜状、②上肢および下肢の露出面の醜状、③その他の部位の醜状に分かれます。
<後遺障害別等級表・労働能力喪失表・慰謝料表>

  等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
外貌の醜状障害 7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの 56/100 1,000万円
9級16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの 35/100 690万円
12級14号 外貌に醜状を残すもの 14/100 290万円
上肢の醜状障害 14級4号 上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの 5/100 110万円
下肢の醜状障害 14級5号 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの 5/100 110万円

(平成22年6月10日以降発生した事故に適用する表)

従来は、外貌の醜状について、男子は女子よりも低い障害等級とされていました。
しかし、労災保険の障害等級について、男女の間に外貌の醜状障害に差が設けられていることは憲法14条に反するとの判決(京都地判平22・5・27判時2093号72頁)があり(同年6月10日確定)、これを受けて障害等級表の改正が行われました。平成22年6月10日以降に発生した事故については、上記基準が適用されます。

外貌の醜状障害について

「外貌」とは、①頭部、②顔面部、③頚部の日常露出している部分です。醜状障害認定の基準は、それぞれの部分によって異なります。
①頭部とは、通常髪の毛の生えている部分を指します。
②顔面部とは、いわゆる顔の部分で、その範囲は、下顎の骨の稜線と髪の毛の生えぎわとで囲まれた部分を指します。
③頚部とは、顔面部より下の日常露出している部分を指します。また、顎の下の部分は頭部に入ります。
醜状障害における「外貌の醜状」とは、他人をして醜いと思わせる程度、すなわち人目につく程度以上のものであることが原則となります。眉毛、頭髪等に隠れる部分については、「醜状」とはなりません。

  等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
外貌の醜状障害 7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの(*1) 56/100 1,000万円
9級16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの(*2) 35/100 690万円
12級14号 外貌に醜状を残すもの(*3) 14/100 290万円
(*1):「著しい醜状」とは、以下のものです。
①頭部では、てのひら大以上の瘢痕または頭蓋骨のてのひら大以上の欠損が残った場合です。「てのひら」とは、指を除いた部分をさします。
②顔面部では、鶏卵大面以上の疲痕、5cm以上の線状痕、または10円銅貨大以上の組織陥没が残った場合です。
③頚部では、てのひら大以上の瘢痕が残った場合です。
(*2):「相当程度の醜状」とは、原則として、顔面部の長さ5センチメートル以上の線状痕で、人目につく程度以上のものを指します。
(*3):「醜状」とは、以下のものです。
①頭部では、鶏卵大面以上の瘢痕または鶏卵大面以上の欠損が残った場合です。
②顔面部では、10円銅貨大以上の瘢痕または長さ3センチメートル以上の線状痕が残った場合です。
③頚部にあっては、鶏卵大面以上の瘢痕が残った場合です。

上肢および下肢の露出面の醜状について

「露出面」とは、上肢にあっては肘関節以下(手指を含む)、下肢にあっては膝関節以下(足背部を含む)を差します。この点については、交通事故における自賠責基準よりも範囲が限定されているため、注意が必要です。

  等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
上肢の醜状障害 14級3号 上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの 35/100 690万円
下肢の醜状障害 14級4号 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの 14/100 290万円