後遺障害認定|下肢及び足

下肢の障害

<下肢とは>
下肢とは、人の足、脚部のことです。
下肢の3大関節は、股関節・ひざ関節・足関節です。これらの関節の間に、大腿骨・腰骨・俳骨の3つの長管骨があります。
股関節からひざ関節までを大腿、ひざ関節から足関節までを下腿といい、この下腿にある歴骨と俳骨は下腿骨とも呼ばれます。
さらに、足関節以下足指までの間に、足根骨と中足骨があり、この間をリスフラン関節といいます。

<下腕の後遺障害>
下肢の後遺障害は、①欠損障害、②機能障害、③変形障害、④短縮障害、⑤醜状障害の5つに分かれます。

<後遺障害別等級表・労働能力喪失表・慰謝料表>

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
欠損障害 1級5号 両下肢をひざ関節以上で失ったもの 100/100

2,800万円
2級4号 両下肢を足関節以上で失ったもの 100/100

1,990万円
4級5号 1下肢をひざ関節以上で失ったもの 92/100

1,670万円
4級7号 両足をリスフラン関節以上で失ったもの 92/100

1,670万円
5級5号 1下肢を足関節以上で失ったもの 79/100

1,400万円
7級8号 1足をリスフラン関節以上で失ったもの 56/100

1,000万円
機能障害 1級6号 両下肢の用を全廃したもの 100/100

2,800万円
5級7号 1下肢の用を全廃したもの 79/100

1,400万円
6級7号 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの 67/100

1,180万円
8級7号 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの 45/100

830万円
10級11号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの 27/100

550万円
12級7号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの 14/100

290万円
変形障害 7級10号 1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの 56/100

1,000万円
8級9号 1下肢に偽関節を残すもの 45/100

830万円
12級8号 長管骨に変形を残すもの 14/100

290万円
短縮障害 8級5号 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの 45/100

830万円
10級8号 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの 27/100

550万円
13級8号 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの 9/100

180万円
醜状障害 14級5号 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの 5/100

110万円

欠損障害について

下肢の欠損障害とは、下全部又は一部を失うことです。

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
欠損障害 1級5号 両下肢をひざ関節以上で失ったもの(*1) 100/100

2,800万円
2級4号 両下肢を足関節以上で失ったもの(*2) 100/100

1,990万円
4級5号 1下肢をひざ関節以上で失ったもの 92/100

1,670万円
4級7号 両足をリスフラン関節以上で失ったもの(*3) 92/100

1,670万円
5級5号 1下肢を足関節以上で失ったもの 79/100

1,400万円
7級8号 1足をリスフラン関節以上で失ったもの 56/100

1,000万円
(*1):「下肢をひざ関節以上で失ったもの」とは、下肢股関節からひざ関節までの間で切断し失ったものをいいます。股関節またはひざ関節において離断したものも含まれます。
(*2):「下肢を足関節以上で失ったもの」とは、ひざ関節を残し、足関節までの間で切断し失ったものをいい、足関節において離断したものも含まれます。
(*3):「下肢をリスフラン関節以上で失ったもの」とは、足関節を残し、リスフラン関節までの間で切断し失ったものをいい、リスフラン関節において離断したものも含まれます。

機能障害について

下肢の機能障害とは、下肢関節の用廃、もしくは可動域制限が生じている場合、又は人工関節・人工骨頭をそう入置換した場合を指します。

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
機能障害 1級6号 両下肢の用を全廃したもの(*1) 100/100

2,800万円
5級7号 1下肢の用を全廃したもの 79/100

1,400万円
6級7号 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの(*2) 67/100

1,180万円
8級7号 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの 45/100

830万円
10級11号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの(*3) 27/100

550万円
12級7号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの(*4) 14/100

290万円
(*1):「下肢の用を全廃したもの」とは、股関節・ひざ関節・足関節の3関節のすべてが完全強直またはこれに近い状態になったものです。足指の欠損または機能障害が加わっているものもこれに含まれます。
(*2):「関節の用を廃したもの」とは、①関節が強直したもの、②関節の完全弛緩性麻痔またはこれに近い状態にあるもの、③人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているものです。
(*3):「1下肢3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」とは、著しい機能障害と呼ばれるものです。①関節の可動域が健側の1/2以下に制限されたもの、②人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち、その可動域が健側の可動域角度の1/2以下には制限されていないものをいいます。
(*4):「1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」とは、機能障害と呼ばれるものです。患側の関節可動域が健側の3/4以下に制限されたものです。

変形障害について

下肢の変形障害とは、偽関節を残すもの又は長管骨にゆ合不全を残すものです。
偽関節とは、骨折等による骨方間のゆ合機転が止まって異常可動を示すものです。

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
変形障害 7級9号 1上肢に偽関節を残し,著しい運動障害を残すもの(*1) 56/100

1,000万円
8級8号 1上肢に偽関節を残すもの(*2) 45/100

830万円
12級8号 長管骨に変形を残すもの(*3) 14/100

290万円
(*1):「1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの」とは、大腿骨の骨幹部等、腰骨および排骨の骨幹部等、または腰骨の骨幹部等にゆ合不全を残し、常に硬性補装具を必要とするものがこれに該当します。
(*2):「1下肢に偽関節を残すもの」とは、大腿骨の骨幹部等、腰骨の骨幹部等、または腰骨および俳骨の骨幹部等にゆ合不全を残すものの、「常に硬性補装具を必要とするもの」以外のものがこれに該当します。
(*3):「長管骨に変形を残すもの」としては、認定基準上、以下の5つの基準が定められています。
①大腿骨または腰骨に変形を残すものであって、その程度が外部から見てわかる程度以上のもの。具体的には、15度以上屈曲して不正ゆ合したものです。また、腓骨のみに変形を残すものであっても、その程度が著しく、明らかに外部から想見できる程度のものであれば「長管骨に変形を残すもの」として取り扱われます。
②大腿骨または腰骨の骨端部にゆ合不全を残すものについても、「長管骨に変形を残すもの」として取り扱われます。また、腓骨の骨幹部等にゆ合不全を残すものについても、「長管骨に変形を残すもの」として取り扱われます。
③大腿骨または腰骨の骨端部のほとんどを欠損したもの。
④大腿骨または腰骨(骨端部を除く)の直径が2/3以下に減少したもの。
⑤大腿骨が外旋45度以上または内旋30度以上回旋変形ゆ合しているもの。回旋変形ゆ合していることについては、エックス線写真等により明らかに大腿骨の回旋変形ゆ合が認められることを前提として、外旋変形ゆ合にあっては股関節の内旋が0度を超えて可動できないこと、内旋変形ゆ合にあっては、股関節の外旋が15度を超えて可動できないことを確認することによって判定されます。

短縮障害について

下肢の短縮障害とは、上前腸骨棘と下腿内果下端の間の長さを測定し、健側と比較して、短縮して短縮した場合です。

  等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
短縮障害 8級5号 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの 45/100

830万円
10級8号 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの 27/100

550万円
13級8号 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの 9/100

180万円

醜状障害について

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
醜状障害 14級4号 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの 5/100

110万円

足指の障害

足指の後遺障害は、①欠損障害、②機能障害に分かれます。
<後遺障害別等級表・労働能力喪失表・慰謝料表>

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
欠損障害 5級8号 両足の足指の全部を失ったもの 79/100

1,400万円
8級10号 1足の足指の全部を失ったもの 45/100

830万円
9級14号 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの 35/100

690万円
10級9号 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの 27/100

550万円
12級11号 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの 14/100

290万円
13級9号 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの 9/100

180万円
機能障害 7級11号 両足の足指の全部の用を廃したもの 56/100

1,000万円
9級15号 1足の足指の全部の用を廃したもの 35/100

690万円
11級9号 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの 20/100

420万円
12級12号 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの 14/100

290万円
13級10号 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの 9/100

180万円
14級8号 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの 5/100

110万円

欠損障害について

足指の欠損障害とは、足指の中足指節関節から失ったものを指します。

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
欠損障害 5級8号 両足の足指の全部を失ったもの(*1) 79/100

1,400万円
8級10号 1足の足指の全部を失ったもの 45/100

830万円
9級14号 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの 35/100

690万円
10級9号 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの 27/100

550万円
12級11号 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの 14/100

290万円
13級9号 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの 9/100

180万円
(*1):「足指を失ったもの」とは、原則として中足指節関節以上を失ったものを指します。基節骨の一部を残したとしても、足指を基部(足指の付け根)から失った場合には、「足指を失ったもの」として取り扱われます。

機能障害について

手指の機能障害とは、「手指の用を廃したもの」を指します。

 

等級 後遺障害 労働能力喪失率 慰謝料額
:裁判基準
機能障害 7級11号 両足の足指の全部の用を廃したもの(*1) 56/100

1,000万円
9級15号 1足の足指の全部の用を廃したもの 35/100

690万円
11級9号 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの 20/100

420万円
12級12号 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの 14/100

290万円
13級10号 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの 9/100

180万円
14級8号 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの 5/100

110万円
(*1):「足指の用を廃したもの」とは、つぎのうちのいずれかに該当するもののことです。
①第1指は末節骨の長さの1/2以上
②その他の四本の指で遠位指節間関節以上を失った場合
③第1指では中足指節関節か指節間関節、第2指~第5指では中足指節関節か近位指節間関に著しい運動障害を残す場合
ここで、「著しい運動障害」とは、患側の運動可動域が健側の以下になったものを指します。